【解説】デグーと糖尿病:リスク要因と初期症状を見逃さないための毎日の観察ポイント

デグーはもともと血糖値を調整するホルモン(インスリン)の働きが弱く、高糖質の食事や肥満により2型糖尿病を発症しやすい体質です​​。特にキャロットや果物など糖質の多い餌を与えると、急激に血糖値が上昇して糖尿病のリスクが高まります​。そのため、デグーでは日頃から食事管理や運動習慣に注意し、早期に体調の変化に気づくことが重要です。


糖尿病のリスク要因

デグーが糖尿病になる主な要因には、食生活・栄養管理生活習慣が深く関わります。野生下のデグーは繊維質中心の植物を食べており、人間が与えるペレットや野菜・果物に含まれる糖質には非常に敏感です​。特にパッケージフードやおやつ類に甘い野菜・果物が混ざっていると、短期間で肥満や高血糖を招きやすくなります​。また、年齢や遺伝的な体質も無視できません​。若齢では体質の違いから糖代謝の能力に差があり、ウイルス感染(サイトメガロウイルスなど)が原因で膵臓のインスリン分泌が低下するケースも報告されています​。

十分な運動環境を整えることも重要です​。ケージは広めにし、回し車や登り木など遊具を用意して毎日運動させてあげましょう。デグーは活発に動く動物で、運動不足になると肥満が進みやすく、それが糖尿病の発症リスクを高めます​。逆に適度な運動は血糖値の管理にも役立ちます​。さらに、ストレスを減らし安定した飼育環境を保つことも健康維持には大切です​。以上のように、糖質コントロールされたバランスの良い食事と十分な運動・体重管理が、デグーの糖尿病予防につながります​。


糖尿病の初期症状と早期サイン

デグーの糖尿病は初期症状がわかりにくいこともありますが、下記のような変化が見られたら注意が必要です。特に 多飲・多尿体重・食欲の変化活動量の低下被毛の状態悪化 などが代表的なサインです​。以下に主な症状を挙げます。

  • 多飲・多尿:異常に水を飲む量が増え、1日で給水ボトルが空になるなど 飲水量の増加 や、排尿量・回数の増加 が見られます​​g。ケージ内の床材がいつもより湿っていたり、おしっこ跡が増えていないか注意しましょう。

  • 体重・食欲の変化:初期には糖質でよく食べて太りやすくなりますが、病気が進むと 食欲が落ちて体重が減少 することがあります​。急に餌を残したり、ふだんの体重と比べて減少傾向がないか、日々確認しましょう。

  • 活動量低下・元気消失:普段より 遊ぶ時間が減る、よく寝ている など、デグーらしくない元気のなさが出ます​。動きが鈍くなり、運動を嫌がる様子がないか気をつけて観察してください。

  • 被毛・清潔状態の悪化:体調不良で毛づくろいが減るため、毛艶が悪くなったり、毛がばさついてふけが増えることがあります。被毛にツヤがなくなっていないか、皮膚の状態に問題がないかも日常的にチェックしましょう。

  • 白内障(目の変化):糖尿病が進行すると目のレンズが白く濁る白内障を起こしやすく、眼が見えづらくなることがあります​。目をしばしばこする、光に敏感で目をつむるなどの様子が見られたら獣医師の診察を検討してください。

<白内障を発症したデグー (引用: [1])>

日々の観察ポイントとチェックリスト

糖尿病の早期発見には、日頃から以下のポイントを毎日チェックすることが大切です。体調が少しでもいつもと違うと感じたら記録をつけておきましょう。

  • 餌の摂取量:いつも与えている餌を残さず食べているか、食いつきは変わりないか確認します。急に餌を残したり過剰に食べるようになったら注意しましょう。

  • 水分摂取量:飲み水の減り具合を見ます。給水ボトルや水皿の水が通常より早く減っていたら、多飲の可能性があります。逆に全く飲まなくなるのも要観察です。

  • おしっこの量・頻度:ケージの床材がいつもより濡れていないか、尿の回数が増えていないか確認します。おしっこが増えると脱水傾向になるので、尿の量や色にも注意します。

  • 体重チェック:できれば週に1回は体重を測り、記録しておきましょう。体重の急な増減は体調の変化を示すサインです。ケージに専用の体重計を置くか、抱っこして計るなどして管理します。

  • 行動・元気さ:毎日の遊ぶ様子や運動量を観察します。回し車で遊ぶ時間や放牧時の動き、ケージに手を入れたときの反応など、普段と比べて異常がないかチェックします。

  • 被毛・皮膚の状態:毛艶や皮膚の乾燥、フケの有無を見ます。毛並みが乱れていないか、皮膚がカサカサしていないか、いつものグルーミング頻度と比べて変わりがないかを確認しましょう。

以上をチェックする簡易的な観察チェックリストを作り、毎日の様子をメモしておくと安心です。たとえば以下のような項目を紙やメモアプリに書き出しておくとよいでしょう。

  • 餌(食欲):今日の餌の与え方(量・回数)、食べ残しはあったか

  • 水分摂取:水飲みの回数や水ボトルの減り具合

  • 排尿の様子:おしっこ跡(濡れ具合)や回数の変化

  • 体重:測定日と体重(前回比での増減)

  • 行動・姿勢:遊具で遊ぶ様子や普段の活動量、動き方に異常はないか

  • 被毛・皮膚:毛艶、抜け毛やフケの有無、皮膚の状態

これらの観察を続けることで、ごく早い段階で異常に気づくことが可能になります。万が一、上記のサインに心当たりがあれば、早めに動物病院で血糖値や尿検査を受けてください。糖尿病は早期発見・早期対処が重要です。食事管理や適度な運動を心がけつつ、変化に気づいたらすぐに相談するようにしましょう​。


参考資料:

[1] Diabetes mellitus in degus: diagnosis, management and care
[2] Degu Care
[3] Diabetes & Cataract in degus
[4] A VN’s guide to degus part two: common health issues

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